前回の記事で本題を話している時に気をつけるべきことをお伝えました。
前回の記事:3-4.これだけは押さえておきたい教え方のコツ【伝わりやすい説明方法】
今回の記事では教えたことに対しての振り返り方法についてお伝えしていきます。
目次
教える人は教えた内容の伝わり度合いとは別に振り返りをする必要がある
まず、最初に振り返りをしましょうと言われて何が頭に思い浮かぶでしょうか?
前回の記事を読んでいる方は既に振り返りをやったと思う方もいるかもしれません。
前回では教育対象者に対して内容をどれくらい把握できているか、理解できているかという点で振り返りを行いました。
今回はその振り返りとは別に振り返りを行います。
教育対象者がちゃんと理解してくれることも大切ですが、段取りや話の進め方、伝えたい内容の量が適切かどうかという点も頭に思い浮かびましたか?
今は思い浮かばなくてもこの記事でしっかり学びすぐに思い浮かぶようになりましょう。
PDCAサイクルではなくPDRサイクルを使う
今回の振り返りで使う手法はPDRサイクルという手法です。
一般的に使われることが多いのはPDCAサイクルだと思います。
どちらも業務改善んでよく用いられる手法ですが、ここではPDCAサイクルではなくPDRサイクルを採用していきます。
PDCAサイクルとPDRのサイクルの違いとは
PDCAサイクルとは
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Action(改善)
この4つの頭文字をとった業務の改善を促す手法です。
PDRサイクルとは
- Prep(準備)
- Do(実行)
- Review(復習、検証)
この3つの頭文字をとった業務の改善を促す手法です。
PDCAサイクルとPDRサイクルの違いは実行の後にあります。
PDCAサイクルではCheckとActionが別々になっているのに対して、PDRサイクルではReviewの1つのステップになっています。
具体的に話すとPDCAサイクルではCheckのステップで問題点を全部出した後、Actionで改善案を出していきます。
これに対しPDRサイクルではReviewのステップで問題点一つに対して改善案を出した後に次の改善案を出していきます。
PDCAサイクルのメリットは問題点に対してしっかりと改善を行うことができる点です。
これに対しPDRサイクルのメリットはスピードが素早く重要な問題点のみ改善を行うことができる点です。
教育は始まってからのスピードが速いのでPDRサイクルが最適なのです。
成功も失敗も言語化する
教えている中で小さな成功体験や失敗体験があると思います。
すべての内容を完璧にできたとしたら、それは最高で次も同じ様に進めていけるようにするだけだと思います。
逆に全然うまく説明できなかった時は、振り返るのも嫌になる時もあると思います。
しかし、そのままにしてしまうと失敗の連続になってしまい負の連鎖に入ってしまいます。
失敗したも成功も必ずReviewの作業を行いましょう。
Reviewのやり方の具体例をあげます。
成功は次も成功につなげるために言語化する
成功した内容と理由を言語化するという作業を行います。
具体例としては
- 予定していた時間通りに進められた
- 理由:説明するボリュームが適切だったから
- アイスブレイクがうまくいき、和やかな雰囲気で進められた
- 理由:アイスブレイクを事前にしっかり準備できていたから
- 振り返りできちんと理解してもらえていた
- 理由1:説明の流れが上手く構成できていたから
- 理由2:資料がわかりやすく作成できていたから
- 理由3:まとめがしっかりできていたから
このように内容1行、理由1〜3行程度で書き出していきます。
シンプルで簡単にまとめておくことが大事です。
失敗は次に成功するために言語化する
続いて失敗した内容と理由を言語化するという作業を行います。
具体例としては
- 予定した時間よりも大幅に遅れてしまった(次回に持ち越しになってしまった)
- 理由1:内容が難しすぎたから
- 改善1:内容の詳細説明を行う
- 理由2:ボリュームが多すぎたから
- 改善2:回数を分けて行う
- 理由1:内容が難しすぎたから
- 予定した時間よりも早く終わってしまった
- 理由:ボリュームが少なすぎたから
- 改善:時間の予想の見積もりをシビアにする
- 理由:ボリュームが少なすぎたから
- 内容をしっかり理解してもらえなかった
- 理由1:作業の流れを整理できていなかったから
- 改善1:自分の理解を深めておく
- 理由2:資料が大雑把になってしまっていたから
- 改善2:理解が浅い人に資料を理解できるか確認してもらう
- 理由1:作業の流れを整理できていなかったから
失敗の場合は内容1行、理由1〜3行、改善1〜3行の3項目で記載していくとわかりやすいでしょう。
自分で改善案が出ない時は周囲の人に失敗した内容と理由を話して意見をもらうのも有効的な方法です。
成功体験も失敗体験も思い付くだけ言語化しておくと全体の教育後にも教育者であるあなた自身の成長を感じられるでしょう。
時間がかからない様にコンパクトに振り返りして、実践に結びつけていきましょう。
まとめ
- 教える人は教えた内容の伝わり度合いとは別に振り返りをする必要がある
- PDCAサイクルではなくPDRサイクルを使用する
- 成功も失敗も言語化する
- 成功は次も成功につなげるために
- 失敗は次に成功するために